女優、アイドル、プロデュース、経営者…8年間の仕事を振り返る
――まずは、今までのお仕事の振り返りとそれぞれのお仕事に対するスタンスについて。最初にお聞きしたいお仕事は、やっぱりセクシー女優です。
三上悠亜(以下、三上) 「一番を目指す」と始めたセクシー女優。DMMアダルトアワードで1位を獲るまでは、ずっとそのスタンスで仕事をしてきました。2017年に最優秀女優賞をいただいた時は、「目標が叶った」と思ったと同時に「目標がなくなったらどうなるのだろう」とも。
ただ、アワードをいただいたのはセクシー女優を始めて3年目だったので、「ここで(女優を)辞めるのは早いな」と考え、「30歳までは続けよう」と決めました。そこからは、30歳まで飽きられず、皆さんの記憶に残る“三上悠亜”という女優を続けていくためにすべきことを考えていましたね。
――アワードで1位を獲り続けたいという気持ちはなかったのでしょうか?
三上 最優秀女優賞をいただいてからは、1位を獲りたいと思うことはなかったです。新しい女優さんが次々と出てくる中で、業界にとっては世代交代も大切なことの一つ。自分が1位を獲り続ける必要はないと考えました。
――人前に出る活動としては、恵比寿マスカッツとしてのアイドル業もありました。
三上 もともとアイドルをやっていたから、セクシー女優でもアイドルのような活動ができるなら参加したいと思っていて。歌やダンスを披露できる場所があるなら、セクシー女優を始める前のファンの方やセクシー女優を始めてからファンになってくださった方に喜んでもらえるのではないかと。セクシー女優を始めてすぐに恵比寿マスカッツへ加入させてもらいました。
活動を始めてからは脱退していくメンバーが多かった中で、私は「この活動を中途半端に終わらせたくない」「第2世代のマスカッツが終わるまでやり切りたい」というスタンスでいましたね。
――恵比寿★マスカッツでのアイドル活動が、女優業へ活かされることはありましたか?
三上 マスカッツでは、マスカッツでしか見せられないような私を見せていたと思っていて。セクシー女優の三上悠亜は、「近寄りがたい」「話かけづらい」と思われることが多かったんです。だけど、マスカッツに加入してからはおバカキャラのイメージがついて(笑)。「悠亜ちゃんってこんな人だったんだ」と親しみやすさを感じてもらえるようになったのは、女優業でも活かされていたことだと思います。
――表に出るお仕事だけでなく、アパレルブランド『MISTREASS』をはじめとしたプロデュース業のお仕事もしてきましたね。
三上 「セクシー女優は30歳まで」と決めていたので、セクシー女優を辞めた後にも繋がっていくようなお仕事をしたいと考えたんです。そこで、アパレルやコスメなど自分が本当に好きなものを自分の手でつくっていきたいと力を入れて取り組んできました。
――2022年には「株式会社Miss」を設立。経営者としてもお仕事をしてきましたが、約1年経った今の心境は?
三上 母にも助けてもらいながら小規模の人数で進めてきたから、バタバタしていたら1年が過ぎていた感覚です(笑)。あっという間でした。それくらい大変ではあるけど、頑張った分だけ分かりやすく結果が見えるので、やりがいをすごく感じています。
印象に残っている仕事は『カチコチTV』
――今お話していただいたお仕事以外で、三上さん的に印象に残っているお仕事も聞かせてください。
三上 『カチコチTV』はすごく印象に残っています。マスカッツでもバラエティ番組にはずっと出ていましたけど、芸人さんと一緒にエロを中心としたバラエティ番組をやるのは新鮮で楽しかったです。中でも「慰安旅行SP」は、みんなで温泉に入ったり、いろんな企画をしたり、とても面白かったなと。
慰安旅行SPはこちら(YouTube)
――『カチコチTV』では、「三上悠亜、引退記念スペシャル」が公開中です。
三上 スケジュールが合わなくて1年振りくらいの出演になるのですが(笑)、そんな中でも「引退記念スペシャル」と引退を大々的に扱っていただいてありがたかったです。芸人さんが私の今後について考えてくださる企画や、私も回答者として参加する私のAVにまつわるクイズ企画など、三上悠亜だらけの内容で大丈夫かなと心配になりました(笑)。今までのAVが並ぶ豪華なセットも用意してもらって、“三上悠亜まみれ”になったので、ぜひ見てほしいです!
――楽しみです! このように振り返ってみると、表に立つお仕事から裏方のお仕事まで本当に様々なお仕事をされてきましたね。
三上 私の中では、どちらも本当に大切なお仕事でどちらをおろそかにしても上手くいかないと思っています。それは去年すごく感じました。表に立つ以上はビジュアルに気を遣うことが大切だし、裏方のお仕事は数字を追いかけることが大切だと学びました。
裏方のお仕事を始めてから、私のファンの方たちの多くが私が好きなものを好きなことにも気づけて。私の好きなものを皆さんに届けることが今は1番大切だと思っています。
――三上さんは、すごくファンの皆さんのことを考えてお仕事に取り組んでいるなと感じます。
三上 ファンの方に喜んでもらいたいという気持ちはすごくありますね。自分の好きなことをやり続けたいという思いを持ちながらも、それがファンの方が喜んでもらえるものではないと仕事に繋がらないと思っていて。そこはすごく意識していますね。