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1日目、剛の家でのシーンから撮影スタート。
祐介の元を離れ、剛の家へ荷物を持って来たまどかが、「本当にこの選択でよかったのか」と葛藤し、精神的に揺れているシーンです。
最初のシーンの撮影ということもあり、緊張感と相まって、まどかの心の不安定さとリンクした繊細な映像となりました。
祐介と自宅で話すシーンでは、祐介からのコーヒーを拒否していたまどかですが、
剛の家へ来たまどかは、剛が淹れてくれたコーヒーを受け取ります。
まどかと剛が話すきっかけも会社でのコーヒーから生まれていますが、
この作品の中で、「コーヒー」という飲み物が、渡したり・受け取ったり・注がれたり・拒否したり・飲んだり…と登場人物たちの行動や感情を映し出すものとして表現されているのもポイントとなっているので、ぜひ見返したときに細かい部分まで注目してみてください。
続いてベランダへ出て撮影。
作中では2人がかなり親密な関係になっていることがうかがえるシーンです。
剛がまどかの名前を呼び、意味ありげに含ませながらも、まどかが本当に聞きたい言葉は決して言わないところが、剛らしくもずるい部分が出ています。
撮影している間に、日没も迫り、だんだんと空が暗くなっていきます。
監督からの指示を聞いている2人が、夕暮れと街のぼんやりとした明かりに照らされてきらきら輝いていました。
(作中ではカメラの方向を見るシーンはないですが、この瞬間が美しすぎて、思わずモニター越しに写真を撮ってしまいました…)
時間は移り、あたたかくて幸せな2人の時間は、夜とともに溶けていきます。
今夜も当たり前に一緒にいられると思っていたまどかですが、剛は外に飲みに出て行ってしまいます。
何時に帰るのか聞いてもうやむやな返事。
長く付き合った祐介と離れ、大事にしてくれそうな剛の元へやってきたのに、結局相手が変わっても同じことの繰り返しに。
そんな折に祐介から「ちゃんと話したい」という連絡が。
もやもやした気持ちを解消しようと、友人の美月へ電話をします。
美月に相談をするつもりが、美月との電話もタイミングが悪く途中で切られてしまい、人間関係がうまくいかないまどか。
「そんな状態じゃ幸せになれないよ、」と美月から送られてきたメッセージに対して、
「(それでもあの時は)求めてくれるなら誰でもよかった」とまどかの心の渇きを表す一言で本編は終わります。
作中と時間軸は変わりますが、まどかが剛の家へ初めて訪れたシーンの撮影に移ります。
導線を何度かチェックしてからベッドシーンへ。
大人な雰囲気のシチュエーションを引き立たせるために、窓ガラスを濡らす演出にしました。
すこしじめっとした2人の関係。
1日目の撮影はこれにて終了。カットを重ね、親密度の上がってきた二人の写真です。