山岸あや花 プロフィール
2017年にデビューし、女優だけでなく映画、舞台、バラエティー番組など幅広く活動。
“ファンのため”が、結局は自分に還元されている
――デビューから6年が経って、“山岸あや花”として新たなスタートを切ってのお気持ちを聞かせてください。
山岸あや花(以下、山岸) 改名してから環境が変化して、仕事の幅も広がっている気がして、名前が変わるって新たなスタートになるんだなと実感してきています。最近は海外に行く機会が増えたし、新しいことも色々と進めているんです。
少しお休みをいただいて、名前も変わって気持ち新たにフレッシュな山岸あや花になったのはいいことだったなと思います。
山岸 お休みの間にリフレッシュできたのも、また頑張ろうって思えるきっかけになりました!
――女優人生の中でいちばん心に残っていることは?
山岸 ふたつあって、ひとつは現場の真剣さですね。監督もスタッフも、みんなすごい熱量で臨む現場に私も加われていることが、デビューから6年経っても未だにうれしいことなんです。ひたすら一生懸命に撮影する感覚は、ゾーンに入っているというか。めちゃくちゃ大変な現場も必死に食らいついた経験は、振り返ってみると自分にとっての糧になっているなって感じます。
山岸 もうひとつは写真展を開催できたことですね。ファンのみなさんに応援してもらっている日々の感謝を伝えられる場を作りたい、ということで企画が動き出したのですが、写真展で在廊してファンの人に会える日々がある中で心境の変化があったんです。
私の軌跡を写真で形にしてお礼を言える場所を作ったとしても、写真展は観に来てくれる人がいて初めて成り立つもので、最初の方は呼びかけるべき事なのになかなか自分が素直になれていなくて。
山岸 それが何故なのか自分で考えた時に、今まで何をやるにも『誰かの何かの役に立つこと』が物事の動機で、固定概念というか、究極を言うと、そうでなければ生きている意味がないとまで思っていたからだったんですよね。自分の為に何かをやって人を巻き込むことが考え方的に苦手で、人に頼ることも苦手だったと思います。
山岸 でも、写真展でやっと、これは私がやりたくてやっていることだと自分で認識していなきゃいけないと分かって。当たり前の事なんですけど。これまで人の為という言葉を借りているがゆえ、どこか主体性に欠けていたんだと思います。自分のためにやった事が失敗したり、貪欲だなって思われるのが恥ずかしかったんですよね。
山岸 それに気づけた時に、いい意味で胸を張って自分の為に欲をかいていこうと思えました。そうすると自ずと、自分のやりたいと思った事に賛同してくれる人や足を運んでくれるファンの人に心の底から感謝出来ましたし、写真展はすごく自分を満たせた時間になりました。脱皮した気分でしたね。
山岸 それに、これはデビューしてからずっとなんですけど、実際にファンの人に会える時間は本当に幸せで、山岸あや花はファンのみなさんがいないと成り立たないんだなって、一人一人の顔を見て再確認しています。
――モチベーションや、やりがいの源は、ファンのみなさんなんですね。
山岸 1日中イベントがある日って、家に帰って「疲れた~!」って思うんです。でもそれは単純に体が疲れているだけで、心の中は「楽しかった!」でいっぱいで、充実しているんですよ。どんなに立ちっぱなしで大変でも(笑)
ファンのみなさんが喜んでくださる姿を見ると、やっぱりやりがいがあるなって思えます。
山岸 自分のやりたいという気持ちをファンの方には沢山応援してもらっていて本当に感謝しているのと同時に、自分の活動が他の人の何かの役に立ったり、心を満たせるものになったらいいなと思っていて。そんなファンの人との相互関係が作れればこれ以上の幸せな事はないですね。
マイペースに生きる大切さを知ったお休み期間
――私生活のお話も聞かせてください。リラックス法や休日の過ごし方を教えてほしいです。
山岸 休みの日は、最近はあえて朝起きてすぐ支度して、15分ほどウォーキングしています。
――すごいですね!
山岸 自分でもそう思います(笑)。休みの日はダラダラしちゃう日もありますけど、あえてちゃんとしようと思い始めたんです。起きてすぐに歩くと、すごくスッキリして、1日よく動けるんですよ!
それからコーヒーを飲んで、見たい展示があったら美術館に行ったり。あとはやっぱり旅行に行くとリラックスできますね。
――リフレッシュ期間中も旅行に?
山岸 旅行ばっかり行ってました。もともとは旅行にそこまで興味はなかったんですけど、いざ行ってみたらとてもよかったです。久々に海外も行けて、バリ、ハワイ、イギリス、スペイン…いろいろなところに行きました。
海外は流れる時間が全然違うのが新鮮でしたね。東京にいるとせかせかしちゃうというか、なんだか働かなきゃって思っちゃうというか(笑)。でもまわりがみんな働いている東京から一度離れて、マイペースにのんびり生きている人たちを海外でいっぱい見られたので、こういう生き方もありなんだって。
山岸 自分のために時間を使ったり、自分の芯を持って対話する人たちがハワイやバリにはたくさんいて、いい生き方だなと感じたんです。東京はとにかく何かしなきゃいけないって気持ちになりがちだけど、自分のために休んでもいいんだって気づくきっかけになりました。
――これからの生活に取り入れられそうというか。
山岸 たまにはちょっとのんびりするのもいいのかなって思いました。特殊な仕事をしているから、もし引退することになったらとか、見えない不安に対して構える感じとか、これまでは正直言うとあったんですけど…。
山岸 自分のために、職業のこともいったん置いといて、いい意味で後先を考えすぎずに、今あるものの中で楽しく過ごすとか、ポジティブな方向に気持ちがシフトできたし、まわりにより感謝できるようになりましたね。
――リフレッシュ旅行中に特に心に残る出来事はありましたか?
山岸 海外だけでなく、国内旅行にも行ったんですよ。その中でも、隠岐の島に行った時に泊まったホテルの、部屋から静かに見える海の風景が忘れられないですね。
山岸 家にいたらずっとスマホを見て、疲れちゃうこともあって。TikTokとかYouTubeとか、面白い動画がたくさんあって、見始めると止まらなくて永遠に見られちゃうから、嫌な気持ちになるときもあるんですよね。いつのまにか3時間も経って、はやく寝ろよみたいな(笑)。だからこそ旅行でスマホから離れて風景を楽しんだり、色んな綺麗なものを目に焼き付けて自分を満たせたのはすごくいい気持ちでしたね。