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COVER MODEL Vol.12 葵つかさ「私は私のままでいい。目指すのはセクシー女優っぽくないセクシー女優」

SERIES -COVER MODEL

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fempassは、そんな気持ちを込めたメディアです。

カバーモデル連載では毎月、豊かな感性と多彩な視点で生きていく人々の姿をお届けしていきます。

第12回目は、セクシー女優・葵つかささん。

今年でデビュー10周年を迎える彼女に、仕事への姿勢やプライベートの過ごし方、30歳の節目に出版した写真集について伺いました。

文・菅原さくら/写真・羊肉るとん

葵つかさ プロフィール

1990年8月14日生まれ。2010年10月にアイドルからセクシー女優に転身しAVデビュー。2015年エスワンへ移籍し専属女優として活躍。様々な賞も獲得し各界で注目されるセクシー女優。

自分らしさを伸ばして、強いスターになる

――セクシー女優とは、どんな仕事だと思いますか?

葵つかさ(以下、葵) 自分の恥ずかしい部分を出したぶんだけ、ちゃんと認めてもらえるお仕事だと思っています。

それに、セクシー女優だからといってわかりやすくエロエロな存在じゃなくてもいい

私みたいな普通のタイプでも、ありのままで取り組めるお仕事だなって感じます。

――誰もがステレオタイプなセクシー女優である必要はないわけですね。

 だと思います。デビューしたころは自分の強みがわからなくて、周りのエッチなお姉さんにただ憧れていました。

髪を染めて、派手なメイクやネイルをして、わかりやすい「セクシー」を目指したほうがいいんじゃないかなって。

でも、事務所の方々に「そのままでいいんだよ」と言ってもらって、少しずつ「王道じゃなくても評価してもらえる業界なんだ」と気づいたんです。

だからいまは「セクシー女優っぽくないセクシー女優」を目標にしています。

作品では脱いだ姿を見られるんだから、服を着ているときはあえて頑張らないで自分らしくいる。それが逆に、いいギャップになるような気がしているんです。

――あえて頑張らない、って難しくないですか?

葵 そうなんですよね、つい頑張っちゃう(笑)。

でもあんまり力を入れすぎるより、自分自身が楽しくリラックスしてやっているほうが、結果もついてくると思うんです。

セクシー女優という仕事そのものが、結構身近でポップな感じになってきてるから、そのままの自分でやるのが一番長続きする気がします。

――最前線を走り続けている葵さんだからこそ、言葉に重みがありますね。

 自分は自分だから、誰かと比べたりせず、そのままを磨いたほうがいいって思うんですよね。

誰かと比べてもその誰かにはなれないし、だったら自分らしさを大切にしたほうが、それぞれが強いスターになれると思うから。

オンは言われたとおり一生懸命、オフは自分の好きなように過ごす

――撮影で心がけていることはありますか?

 監督から言われたことに、+20%くらいの自分らしさを足そうと思っています。

「これをこうしてね」と言われたら「じゃあ、あそこにこの台詞を加えてみよう」みたいな。エッチのときってその人らしさが出ると思うから、自分が入り込んで演じることが大切なんですよね。

あと、撮影のときは監督の指示を全部聞きます。

そのぶん、オフのときは誰にも気を遣わず、100%自分の好きなように生きる! 自分のすべてをあけっぴろげに見せる仕事だからこそ、プライベートでは誰にも見せない自分だけの部分を守るというか。

――そんなオフは、どう過ごしているんでしょうか。

  寝ることと食べることがめっちゃ好きだから、どっちもセーブしないで楽しみます(笑)。

好きなだけ食べて体型がゆるんだら、撮影の3日前くらいから食事制限と運動で戻すんです。30歳を超えてちょっとそういう短期決戦が厳しくなってきた部分はあるんだけど(笑)、ジムで信頼できる先生に見てもらいながら、頑張っています。

それから、旅行も大好きですね。自分の知らない世界を見て、いろんな刺激を受けるのが楽しいから、海外一人旅なんかもします。

最近はコロナで行けなくなっちゃったから、もっぱら近場を散策。行ったことのない駅で降りて、気になるお店でごはんを食べて帰ってくるとか……こないだははじめて門前仲町をお散歩してきました。

――一人で過ごす時間は、何を考えているんでしょう。お仕事で悩んだりすることはありますか?

 後輩たちが増えてきたから、自分の立ち位置は若干悩みますね。

みんなが話しかけてくれるのはうれしいんだけど、どう対応していいかわからなくなっちゃう。

周りに相談すると「変に仲良くしようとしなくても、ただ背中を見せればいい」「ベテランなんだから、なにも気にしなくてもいいんじゃない?」って言われるんですけど。

――トップ女優なのに、そんなところまで気を遣っていらっしゃるんですね……!

 静かにしていると、機嫌が悪いように見えちゃうタイプなんですよ。

だから現場の空気は悪くしたくないんだけど、うまく振る舞えなくて……喋ったら喋ったで「全員と平等にお話したほうがいいのかな」「この子とばっかり話しちゃったかも」とか思ったり(笑)。

でも最近は、先輩だからといってあんまり気張らず、優しい後輩たちに甘えちゃおうかなって思いはじめています。

葵つかささんの撮り下ろしカットを見る

30歳の節目に、大きな転機となった写真集

――これから、葵つかさとしてどんなことをしていきたいですか?

 まず、AVはまだ続けていきたいです。

年齢的にそろそろ引くべきかもとか、需要がなくなるより先に辞めたほうがいいんじゃないかとか、いろいろ考えはするんですが……そんなにかっこつけなくても、表現として続けていけばいいかなって。

AVに限らず、いろんなお仕事をさせていただくうちに、世界も広がってきているんですよね。

――たとえば?

 春に出版した写真集はすごく大きな転機になりました。

私、昔は30歳を過ぎたら死ぬと思っていたので、信頼しているカメラマンの西田幸喜さんに遺影の撮影を頼んだんです。そうしたら西田さんが「そんなに死にたいんやったら、死ぬくらいの気持ちで撮ろう」と、本当にいい写真を撮ってくださって。

この写真集を残せたことで、生まれ変わったような気持ちになれました。

「葵つかさ」は自分が思っているより大きくなってきている気がするし、だったらそれを大事にしてもうちょっと頑張ってみてもいいかなと、いまは思えています。

――では最後に、自分や将来をイメージして思い浮かべる色を教えてください。

 この、赤みがかったオレンジにしようかな。

前は、オレンジや黄色は似合わないと思い込んでいたんです。でも、思いきって身につけてみたら、意外と明るい気持ちになれた。

「似合わない」「避けよう」って逃げちゃうほうが楽だし、軌道修正するほうが勇気がいるじゃないですか。

でも、そろそろ自分でいろんなことを考えながらやっていきたいから、勝手に決めつけるのは辞めたんです。そんな気持ちを込めて、オレンジに!

葵つかささんの出演作品をチェックする(FANZA)