HOTEL P’s Resort
東京都豊島区北大塚2-4-2
https://pgg.jp/psresort/
1002号室のパネルを押そうとすると、大仰なキャッチコピーが目に入る。
<ジャパネスクを極め、高級温泉旅館気分に>
いやいや、ここ大塚ですよ? 高級温泉旅館って、言いすぎじゃないですか?
……なんて疑ってゴメンナサイ! もし目隠しして連れてこられたら「いつのまに箱根に来たの!?」と本気で思ってしまうほどの光景が、ドアを開けると広がっているのだから。弥生さんもご多分に漏れず、「箱根に来たみたい!」と驚く。
弥生みづき(以下、弥生) ヒノキのいいニオイも最高です。ラブホってニオイも大事じゃないですか。煙草のニオイが残っていたりするお部屋もあるけど、ここはすっごく爽やかで居心地がいいニオイ。家に帰ってからも、『あのお部屋、よかったなあ』ってニオイのおかげで余韻に浸れそう
玄関からは長い廊下が続く。左側が白い壁、右側には、おそらく外に通じているであろう障子。弥生さんは「ここ、絶対泊まりたい!」と声を弾ませて廊下をすべるように歩く。
そして廊下の突き当りにある障子を開けると、ラグジュアリーな奥行きに圧倒される、広々としたリビング&ベッドルームがお目見え!
約6人がけのL字ソファと、和のデザインが上品なテーブル。キングサイズはあろうベッド。もはやスクリーン並に大きい75インチテレビ。奥には障子、ベッドとソファの背後にはバンブーと障子と、うっすら灯る間接照明。なにげに、クーラーを格子で隠しているという景観重視の空間デザインが、ポイント高し! どこを見ても、VIP空間。
弥生 もう遠くに旅行にいかなくていいですね。ここで高級旅館の疑似体験ができちゃうから
広いソファに足を伸ばしてリラックスする弥生さんが、うっとりとした表情で話す。オケージョンな黒いワンピースが映える。
さらに、室内設備も驚異の充実っぷり。エスプレッソマシンに電子レンジ、食器、自分のスマホとBluetoothでペアリングできるスピーカー、そしてカラオケ。テーブルに置かれた漆器の蓋を開けると入っている、ウェルカムフードのうまい棒の存在がかわいらしい。
弥生 わたし、地元に住んでいるときにハピホテのポイントめちゃくちゃ貯まるくらい、ラブホ暮らししてたんですよ。女友達と飲んで、終電をなくしてラブホに泊まる……という。キレイなところを中心に地元のラブホ全制覇しましたが、こんなにすごいところ、初めてです。世の中にはまだまだ開拓出来ていない場所がたくさんあるなあ
そんな弥生さんがいつも気になっているのは、パウダールーム。女優ライトが縁取る鏡に和風のウッディな洗面台の上には、陶器の洗面ボウル!梅の花が描かれていて、オシャレ。アメニティはご丁寧にフェイクレザーの箱に入り、弥生さんが「やったあ!」と声を上げるのは、引き出しのリファのドライヤー&ヘアアイロンの存在。
弥生 ほんとうに高級ホテルみたい! 見て見て、部屋着も高級ホテルっぽいの! ラブホっぽい気恥ずかしい感じがまったくない!
ひとしきりはしゃいだあとは、廊下にあった謎の障子を開けてみるとーー。
弥生 え! 露天風呂!? ちょっと、広すぎでしょ……!
都内最大級を謳う露天風呂が、太陽光とともに目に入る。レインシャワーなどがある十分な大きさの内風呂を通り抜けて、露天風呂へ。重厚かつモダンな石造りの浴槽は、肩まで浸かることができる深さで。夜に上を見上げると、月や星が余裕で見えそう。
弥生 星とか見えるかなって、一緒に来た相手と探したいよね。もし見えなかったら『じゃあ次は、もっと見えるところに行こう』とか、次の約束もしちゃったりして
さて、湯が溜まるまではベッドで休憩。広すぎるベッドをひとり堪能する弥生さん、今日の服装のポイントは?
弥生 年上の男性とのデートを意識しました。愛人でもいいかも(笑)。映画を観て、ちょっといいところにごはんに行って、みたいなちゃんとしたデート。ごはんではお酒も飲んで、ほろよい気分でここに来るんです。それで……
話しながら、ワンピースをするりと脱ぐ。ラグジュアリーな部屋に堂々と馴染む、ラグジュアリーなボディライン。
弥生 こんなところに連れてこられたら、惚れ直すしかないですよね! うれしー!って抱きついたりしちゃって、そのままさっそくベッドでしちゃう(笑)。そのあとで露天風呂に行きたいですね。あ! お湯、溜まったんじゃない?
思い出したようにたち上がると、バスタオル姿で露天風呂へ。タイミングばっちり。ちょうどよい水位と湯加減の浴槽に、ゆったりと浸かりながら思い浮かべる。
弥生 こういうところで、声をおさえながらしたいですよね。都会だし、隣の建物の人に聞こえちゃうかも!? というドキドキを味わえそう。『聞こえちゃうよ!』『声出しちゃダメ』なんて言ったり言われたりしながら、イチャつきたいよねえ
ここが大塚だということを忘れ、すっかり非日常にトリップする弥生さん。火照った身体を冷ます間も惜しむように、目をつぶって浸り続けていた。