Story.4 八木奈々
「まだ、好きでいてもいいよね?」
お昼寝から目が覚めたら
何故か泣いていた
とても優しい夢を見ていたの
まだ温もりが残っている気がした
不安にさせるのがほんと、得意だよね
だけど口下手なあなたを好きになったのだから
きっと仕方ないのでしょう
好きな人がいる私はそれだけで
きっと幸せな方
みんなは最初を欲しがるけれど
私はそんなのいらない
「終わりよければすべてよし」
お気に入りの本に書いてあったよ
だから私はあなたの
最後の女になりたい
好きの気持ちも愛も
言葉にしなくちゃ分からない
あなたのこと底なしに思っているよ
形と証が欲しいのは罪ですか?
求めてばかりは寂しいの
どうしたらもっと愛されるかな?
理想的な関係を空想してみる
頭の中でならこんなにも自由なのに
聞きたいこともたくさんあるけど
欲しいものは今も
あなたに言えないまま
涙の代わりみたいに雨が降って
思い返してみたら言えてなかったこと
氷雨がぜんぶ流してく
悲しみも、疎ましささえも
幻みたいに思えてくる
冬の澄んだ空気に凛として
一人で過ごす夜とシーツは冷たい
だけど寒さには慣れてるの
だからまだ、好きでいてもいいよね?
許せないこと、許してもらえないこと
お互いに色々とあるけれど
ありふれた日々の中で
キミの味方でいてあげたい
世界全部敵に回しても
私だけはそうありたいんだよ
あなたのために選ぶ純白のランジェリー
何色にだってなれる、そんな誓いを込めて
何も言わないでいいよ
ちゃんと分かってあげるから