初川みなみ プロフィール
1995年1月19日生まれ。2014年3月1日MOODYZ専属女優としてAVデビュー。引退発表後の2021年6月以降は多くのメーカーから作品をリリース。現在(※2021年11月現在)までに約130作品へ出演。
2015年DMM.R18アダルトアワード2015最優秀新人女優賞にノミネート。
デビュー作がレンタル部門作品賞を受賞。
引退を決めるまでは迷ったけれど、もう悔いはない
――ではさっそく、引退を決めた理由を聞かせてください。
初川みなみ（以下、初川） まず、こんなに長く続けるなんて考えていなかったのに、いい意味でずるずるきちゃったんですよね（笑）。
でも「引退」という文字はずっと頭の中にちらついていました。なのに、心のどこかでは「まだやりたい」という気持ちもあって……
そう感じるうちは辞めたくなくて、時期を決めかねていたんです。
でも、もう迷いはありません。
最後にたくさんのメーカーさんとお仕事させていただけたし、ファンの方とお別れする機会もいっぱいつくることができました。
――セクシー女優になってよかったことは、何ですか？
初川 いろんな年齢や職種の方と出会えたことで、世界が広がったことですね。
私はもともと人見知りで、仲の良い子とばかり固まって過ごすようなタイプなんです。
でも狭い世界を飛び出して、たくさんのファンの方々と交流して、コミュニケーション能力が上がったんじゃないかなって思います。
とくに、毎月イベントで地方に遊びに行くのが楽しかったなぁ。
――遊びに（笑）。イベントはもはや仕事という感じでもなく、初川さんにとっても楽しい時間だったんですね
初川 そうです（笑）。
行く先々に私のことを好きだと言ってくださる方がいて、気心の知れたスタッフさんたちとその土地のおいしいものを食べて……っていう、すごく楽しい時間でした。
――AVのお仕事には、どんなやりがいを感じていましたか？
初川 みんなでひとつのものを作り上げていく雰囲気が好きでした。
メイクしてもらって、パッケージを撮影して、監督さんや男優さんと打ち合わせをして、カメラが回って……一つひとつの工程は簡単なことかもしれないけど、そのすべてがなければ、作品はできません。
目立つのは自分だけだとしても、スタッフさんの協力があって初めて成立するチームプレイなんですよね。
だから、疲れていても現場ではポジティブに振る舞うように心がけていました。
エロを純粋に楽しめるように
――これまでのお仕事を振り返って、とくにうれしかったことは？
初川 やっぱり、デビュー作をたくさんの方に見てもらえたことと、レンタル部門の作品賞をいただいたことかな。
スタートダッシュを認めてもらえて自信がついたし、ここまで続けてこられたのもそのおかげだと感じています。
――AVだけでなく、テレビなどにも活躍の幅を広げていらっしゃいましたね。
初川 テレビのお仕事からは、いつも新しい刺激をもらっていました。
とくに『ゴッドタン』（テレビ東京）は楽しかったけど、デビュー作より緊張しちゃって（笑）。台詞はあるけどほぼアドリブだし、私主導で芸人さんを引っ張っていかないといけないから、すごく難しかったんです。
でも、オンエアを見たらとても面白く編集してもらえていて、周りもみんな褒めてくれました。地上波に出られるってすごいことだし、何よりもファンの方が喜んでくださったのがうれしかったです。
――たくさんのセクシー女優さんがいるなかで、どうしてそんなチャンスを得られたと思いますか？
初川 なんだろう……？ 私、変に完璧主義なんですよね（笑）。
AVの撮影でも、台本にある台詞や動きはきっちりやりたいから、直前まで読み込むし。ちゃんと努力しないと歯がゆい感じがしちゃうんです。
そういう地道な部分を認めてもらえたんだとしたら、ありがたいですね。
――なるほど。あとに続く後輩たちにも、すごく学びになると思います！
初川 キャリアが長くなればなるほど、AVの撮影も仕事になっちゃうと思うんです。
気持ちよさとか自然なリアクションとかじゃなくて、男性が喜ぶ仕草やカメラ映りばっかり気にしちゃう、とか（笑）。
でも、私は現場でそういう自分に気づいたら、もっとエロに集中して楽しもう！ と気持ちを切り替えていました。
後輩たちに一言伝えるとしたら、エロを純粋に楽しんで、心や身体が疲れないようにすることが一番だと思います。
「初川みなみ」は水色。でも、これからの「私」はオレンジ。
――この7年間、身体のメンテナンスはどんなことをしていましたか？
初川 ボディクリームをちゃんと塗ったりジムに行ったり、普通の人よりはちょっと頑張ってお手入れしてたと思います（笑）。
デビュー当時の写真と比べると、メイクも上手になったし、ずいぶん垢ぬけたって言ってもらえるんですよ！
おっぱいが大きいわけでもないし、特徴のない身体だったから、途中でボディメイクも頑張りました。
――どんなふうに頑張ったんですか？
初川 23歳くらいのときに、パーソナルジムで筋トレと食事制限をしたんです。
3ヶ月間は炭水化物を抜いたから、そのあいだに「この食べ物は太る」「これなら大丈夫」みたいな知識をインプットできて、それから無意識に避けられるようになったのがよかったですね。
いまは深夜にラーメン食べたりとかしてるけど、それでもわりと身体を維持できてます。でも、引退して表に出なくなったら、気が抜けて体型も変わっちゃうかも……（笑）。
――では、ここまで応援してくれたファンの方々に、メッセージをお願いします。
初川 イベントがあるときは「こんなに応援してくれている方がいるんだ」って目に見えてわかったけれど、コロナでイベントがなくなって「みんな私のことなんて忘れちゃったかも」って思ったときがあったんです。
でも、先日やった引退記念写真集のクラウドファンディングで、こんなにたくさんの人が私を支えてくれてたんだって改めて実感しました。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
この感謝の気持ちを、最後の最後まで悔いなく伝えていきたいと思っています！
……仕事に未練はないけど、スタッフさんやファンの方々に会えなくなるのはさみしいんですよね。
でも、街中で偶然会ったとしても、そっとしておいてもらえたらうれしいな。オフのときはばれない自信があるから、それ、私じゃないかもしれないし（笑）。
――で最後に、自分や将来をイメージして思い浮かべるカラーを教えてください。
初川 うーん……初川みなみは、いつもさわやかに仕事を頑張っているイメージの水色かな。
引退したあとの私は、あったかい感じのオレンジ。マイペースにのんびり暮らしてる自分が想像できます。
まだこれから何をやるかは決めてないけど、まずは残りの仕事を全力でやりきってから、ゆっくり考えていきたいですね。
