本編はこちらから
——あらすじ——
雲居まどかと藤本祐介は、
盛り上がった勢いで婚約したはいいものの、婚約以降、祐介からまどかを求めることも減り、
付き合った当初のような気遣いもなくなっていた。
祐介に大事にされる未来が見えず不満が募っていたが、
まどかも改善するような行動を起こすことなく惰性で付き合い続けていた。
2人の関係が破綻していく中、
職場で頼りになる先輩・難波剛に婚約前の優しい祐介を重ねるまどか。
親身に接してくれる剛と距離を縮めていくが―――。
「おお、いいじゃん！」
「先輩、私やります」
「いい、いい！ついでだし！……まどかさんて、なんか最近頑張ってるよね」
「なんか雰囲気変わったし…髪かな」
「あ、ねえ、もう少しここにいない…?」
「え、でも…」
「じゃあスタンプ送りますね」
「私には婚約した彼氏がいる」
「婚約、したんだよね…？」
「ねえ、今なにしてる？」
「今は、なにもしてないですよ」
「じゃあ……うちくる？」
「今からですか？」
「こんばんは…」
「週末どっか行く？」
「いいね」
「おうちデートでもいいし」
「それもいいかも」
「俺らってさ、婚約してるんだよね？」
「なに？」
「婚約してる意味あるかなって」
「祐介がそれ言う？いいよ、もう忘れて。ただの口約束だし。」
「しばらくここにいたらいいよ」
「……うん」
「まどか…」
「ん？」
「やっぱなんでもない！」
「なに？言ってよ！」
「どこ行くの？」
「飲み会」
「いつ帰るの？」
「わかんない」
「剛さんとは付き合ってるわけじゃないけど…今、祐介と会ってもなに話して良いかわかんないよ」
「 ❝ そんなことしてても幸せになれないよ ❞ ……それはそう」
「…でも、あの時は、求めてくれるなら誰でも良かった」
本編はこちらから
