HUNCH
🏠Open 13:00~20:00
東京都渋谷区神宮前4-22-17神宮前コートII 3F 301
古着感を打ち出しすぎず「自由な着こなし」を提案
YAMAYUさんがHUNCHをオープンさせたのは2018年。その2年後、2020年に現在の場所に店舗を移転しました。YAMAYUさんは、高校生の頃から古着に熱を上げていたのだそう。
店頭には、こだわりのアメカジ・Y2K系の古着が所狭しと並んでいます。トレンド感も意識しつつ、一番は「自分自身がかっこいいと思えるもの」をセレクトしているそう。
YAMAYU 松本さんを初めて見た時「この子は絶対に古着が似合うな」という確信がありました。意志を感じさせるハイトーンヘアに、女性らしいスタイル。コーデはこだわりのアウターを主役にして、個性を出しながら洗練された雰囲気を生かせるアイテムを選びました。
オーバーサイズのアウターやトップスは、まるで彼に借りたかのようなゆるさがあり、松本さんの華奢さを生かしながら、女性らしさをむしろ引き立てています。
YAMAYU セレクトはメンズが中心ですが、お客様の3〜4割が女性です。ユニセックスで着られる服も多く取り扱っています。
HUNCHに並ぶ服は、ポップなカラーと、状態の良さが特徴。店舗の印象も相まって、近所から遊びに来てくれるお客さんの中には「古着店だとは思わなかった」という人もいるのだそう。
YAMAYU コロナ禍の時期に移転してきたので、最初は辛さを感じることもありましたが、今はSNSで店舗を知ってくれるお客さんも増えました。自然光の入る明るい店舗を選んだのは、古着好き以外の人にもHUNCHの服を楽しんで欲しかったから。最近は原宿も全盛期と同じくらい人が戻ってきて、徐々に自分のやりたい運営ができるようになってきています。
古着店を訪れたのは初めてだったという松本さん。人と被らないセレクトと、着回しやすさのバランスがちょうどよく、それでいて素材のいいものを取り扱っているからお得感もある!と嬉しそうに話していました。
YAMAYU 今は古着のブームがきていて、みなさんの目に触れる機会が増えているし、今の古着は昔よりも自由だと思います。どんなジャンルの服にも馴染めるのが古着の魅力ですし、できるだけたくさんの人に古着の良さを伝えていきたい。松本さんが喜んでくれたのも、すごく嬉しかったですね。
育てたいのは古着屋ではなく「HUNCHというコミュニティ」
YAMAYUさんがHUNCHの運営でこだわっているのは、セレクトだけではありません。もともと人と話すのが好きで、接客業でもあるアパレルの仕事を「天職」と語るYAMAYUさん。そんな彼の人柄もあって、HUNCHは一つのコミュニティとしても成り立っています。
YAMAYU 独立前は、古着屋の先輩に「お前の接客は距離が近すぎる」と注意されたこともあります。僕自身は人見知りもしないですし、人と話すのが好きなので、自然と人との距離を縮めてしまいがちなんですよね。
だけど、僕は僕にしかできないやり方で、売上を立てたいという思いもありました。古着店ってオーナーの人柄がすごく出るし、僕は僕のキャラクターを知ってもらうことにも意味があると信じてきた。実際僕は、この接客スタイルで売上を立てて、独立する決心をすることができたんです。
YAMAYU 服を買ってもらえることはもちろん嬉しいけど、お客さんにHUNCHのこと、僕のことを知ってもらえるのもとても嬉しいんです。お客様の中には「近くに来たから会いに来た」という理由だけでここを訪れてくれる人もいますし、街のバーみたいな立ち位置になっていると感じる時もあります。
YAMAYU 僕と気が合う、と思ってくれた人同士が集まるコミュニティになっているからこそ、知らないうちにお客さん同士が仲良くなっていることも多いです。人と人との繋がりで、いつの間にか仕事が始まることもあります。古着屋に止まらない活動をしていくことで、HUNCHという店を愛してもらうきっかけになっていますね。