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最後まで「エロく!正しく!美しく!」活動7年の集大成、第2世代 恵比寿マスカッツ 真夏の卒業式レポート

関東に台風が直撃した2022年8月13日(土)。
桜ではなく激しい雨が吹き荒れる中、東京・恵比寿ではとある卒業式が開催されてました。「第2世代 恵比寿マスカッツ 真夏の卒業式」です。

2015年にスタートした恵比寿マスカッツ 第2世代。今年5月には初代との感動的な10周年ライブを終えたばかり。これからさらなる飛躍を見せてくれるだろうと期待していたファンも多かったでしょう。

しかし7月9日、突如8月13日 恵比寿ガーデンホール「第2世代 恵比寿マスカッツ 真夏の卒業式」をもって全員が卒業すると発表。

突如として7年間の活動に終止符が打たれると決まり、深い悲しみに暮れる間もなく第2世代のラストライブを迎えました。そんなメンバーもファンもさまざまな思いを馳せた“卒業式“の全貌をレポートしていきます。

写真・小林弘輔/取材文・阿部裕華

卒業式リハーサルに潜入!

雨風が強まってきた11時、我々取材班はライブリハーサル中の会場内に足を運びました。

ホールに入った瞬間、否応なしに伝わってくるピリッとした緊張感。それもそのはず、コロナ禍のため、ライブ当日までメンバー27人でパフォーマンスを合わせることができていなかったそう。

初披露にして最後のパフォーマンスとなった新曲『七色ストーリー』も、全員で合わせるのはこの日が初めてです。“卒業式“という一生に一度しかないイベントだからこそ、「失敗は許されない」という気概を感じました。時間が許す限り確認を重ねるマスカッツメンバーの姿に胸打たれました。
フォーメーション、振り付けのリハが終わると、続いて総合プロデューサーマッコイさんを迎えての通しリハ。いい意味で最後とは思えない、いつも通りのマッコイさんの愛あるツッコミにマスカッツメンバーたちの表情も少し和らぎます。

11時から始まったリハーサルもあっという間に時間が過ぎ、残すは本番のみに。マスカッツメンバーが楽屋で最終準備をする中、ついに“卒業式“開場の時間がやってきました。
最後の晴れ舞台に参列すべく、朝から恵比寿ガーデンホールに並んでいたマスファミ(マスカッツファンの愛称)のみなさん。チケット完売の知らせは耳にしていたものの、台風の影響でどれほどの人が来れるのか我々取材班も一抹の不安を抱えていました……。

しかし開演5分前に会場を覗いてみると、ほとんどの席が埋まっていたのです。きっと彼ら・彼女らは雨が降ろうと雪が降ろうと槍が降ろうと、この地に足を踏み入れていたことでしょう。

そんなマスファミたちの純粋なワクワク感と卒業という寂しさがない交ぜになった複雑な表情に、今日がどれだけ特別な日なのか思い知らされます。

怒涛の14曲を駆け抜けた前半戦

「早く始まってほしい」「始まったらついに卒業してしまう」観客一人ひとりが様々な心境を抱えて待つ中、5分押しでついに卒業式開幕。ステージ上の液晶画面にはドキュメンタリー映像とメンバーたちのインタビューが流れ出します。

最初にステージ上に現れたのは、マスカッツメンバーではなく、なんとスーツ姿の初代恵比寿マスカッツ初代リーダー蒼井そらさんと2代目リーダー麻美ゆまさん。まるで保護者代表のような面持ちの二人から第2世代へのコメントが発せられます。

「この恵比寿の地が第2世代恵比寿マスカッツの終着点です。力の限り戦った27人の冒険者たちを迎えてあげて下さい!」
この言葉を合図に、卒業生入場。卒業式ならではの“羽織袴姿”というサプライズで入場するメンバーたち。この日一番観客に近い距離となった入場の瞬間、しっかりと前を見据え、ちょっぴり誇らしげな表情で歩みを進めていきます。盛大な拍手で暖かく迎え入れるマスファミの姿に、早くも熱い思いがこみ上げます。
ステージ上へ並んだ総勢27人。コロナ禍でありながら誰一人欠けることなく揃ったことへ少しばかりの感動を覚えている中、第2世代エース・桃乃木かなさんから「今日は私たちの卒業式。今までで一番キレイな花…咲かせちゃうぞ♡」の一言により流れ出すチャイム。
卒業式の始まりにふさわしいあの曲、恵比寿マスカッツの校歌『バナナマンゴーハイスクール』で盛り上がります。
羽織袴を着たまま『TOKYOセクシーナイト』『ビビる-Bodyで-Boo』を見事にパフォーマンス。マスファミたちもペンライトを振ったり手拍子をしたりジャンプをしたり、声が出せないからこそ今でき得る限りのすべてを尽くしてマスカッツたちを応援します。
メンバーたちが一度舞台袖へはけると、またもや液晶画面に流れてきたのは第2世代オーディションから7年間の軌跡を振り返るドキュメンタリー映像とメンバーインタビュー。感動的なVTRに多くの観客たちの涙腺が緩んできたところ、まるでミラーボールのようにギラギラな馴染みのあるステージ衣装に着替えたメンバーたちが登場。
「悲しんでいる暇なんてないぞ!」と言わんばかりの『プレッシャーボンバー』で湿っぽい空気を吹き飛ばします。そこから続けて『ジャンジャンパーレー』『ホップステップバック』『セクシービーチハネムーン』『ジャンピングビー』と、5曲をメドレー形式で駆け抜ける姿は圧巻。
そして本日初めての挨拶「エロく、正しく、美しく! 私たち恵比寿マスカッツです!」に拍手喝采。
ここから『バイバイダーリン』『いまどきチャンス』『バッキャロー』『EBISU ANIMAL ANTHEM』『デジタルノイズ』『コイノウタ』とほぼノンストップで、あっという間に前半戦が終了。怒涛の14曲を見事にパフォーマンスしきる姿は本当にカッコいい!

これが本当の本当に見納め、派生ユニットコーナー

中盤戦はユニットメドレーのコーナー。もちろん派生ユニットのパフォーマンスが見られるのも、これが最後です。
まず最初にお約束のコントから登場したのは三上悠亜さん。『孤独』をしっとりと歌い上げる中、マスカッツならではの笑いで会場を温めた。続いて桃乃木かなさん率いる元気いっぱいのユニット・ももロックが『PUZZLE』でロックな空気をつくり上げます。
その後もATMメンバーによる『徒花』、吉澤友貴さんと希島あいりさんたちの新編成ユニット『クレイジーZOO』、羽咲みはるさん、桃乃木かなさんらによるピンポン三姉妹『ピン×ポン デューサー』、シーナ&デビルズ『パラダイスBADライン』、チームモンスター『CLASS』、初代マスカッツから出戻りしたみひろさんが歌う『バツワン』、奈良さっきー『だって恋だしん』、紅蠍『チョンゲーオ』……と、お久しぶりのユニットからSNSで話題になったユニットまで超豪華なセットリスト!
会場の熱量がグングンと高まっている中、旧番組衣装に衣替えしたメンバーがステージ上に。

「やり残した事大清算!」と突然始まったコーナーに少々困惑している中、最初に現れたのは白い着物に身を包んだマスカッツ第2世代リーダー・市川まさみさん。歌うのは2年もの間関係者の大人たちの間で世に出すか揉めに揉めた問題作『月夜のお市』。いい意味で気持ちのこもり過ぎた歌唱に、メンバーやマスファミから思わず笑いが……(笑)。
さらに、これまた2年もの間揉めに揉めた羽咲みはるさんと桜もこさんと奈良歩実さんらのユニット・うさもなの『気持ちはロンリー』も続けて披露。かわいらしさ全開の衣装とパフォーマンスに、みんなから「かわいい!」と絶賛の声が相次ぎました。
メンバーそれぞれのやり残したことを全部やりきったところで後半戦に突入です!

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